葬儀に有給を使用する必要がある?確認事項や注意点を解説!

【記事の要約】

  • 慶弔休暇や忌引き休暇がある場合は、故人との関係性(親等)によって特別休暇を取得することが可能です。
  • 慶弔休暇や忌引き休暇などは、法律で義務付けられたものではなく、あくまでも企業の「福利厚生」による制度です。
  • 勤めている会社の就業規則を必ず事前に確認し、有給休暇とどちらを優先すべきか判断しましょう。
  • 学生の場合は基本的に親が学校への連絡を対応しますが、大学生の場合はご自身で欠席届や忌引きの手続きをする必要があります。

突発的に行われる葬儀では、一般的には仕事後ではなく葬儀の日に合わせて終日休むことが多いため、「必ず有休を使用しないと休めないのか?」「忌引き休暇との違いは何なのか?」と気になりませんか?

本記事では、葬儀に有給休暇を使用する必要があるのか、会社への確認事項や申請時の注意点を詳しく解説していきます。

葬儀で有給は法律上認められているか

年次有給休暇(有給)は労働基準法で定められた労働者の権利であるため、葬儀を理由とした取得は法律上問題なく認められています。

一方で、親族の不幸に際して取得する「忌引き休暇」は、法律で義務付けられたものではなく、あくまで会社が独自に定める福利厚生の一環であるという点に注意が必要です。

会社ごとにルールが異なる理由

「忌引き休暇(慶弔休暇)」は、法律に基づく法定休暇ではないため、導入するかどうかは各企業の判断に委ねられています。

そのため、就業規則によって以下のような項目が会社ごとに大きく異なります。

  • 休暇の付与日数(親等によって3日、5日など)
  • 取得条件(何親等までが対象か)
  • 給与の有無(有給扱いか無給扱いか)

企業によってはそもそも忌引き制度自体が存在しないケースもあり、その場合は葬儀であっても「有給休暇」を消化して休むことになります。

また、パートやアルバイトなどの雇用形態によっては利用できない場合もあるため、自身の勤務先の規定を確認する必要があります。

葬儀で有給を使えるケースと使えないケース

基本的に有給休暇は、労働基準法により「理由を問わず取得できる権利」ですが、会社に忌引き休暇の制度がある場合は、状況に合わせて使い分けるのが一般的です。

親族の葬儀で使う場合

配偶者や両親、子など親等の近い親族であれば、会社の規定による「忌引き休暇」が適用されることが一般的です。しかし、以下のようなケースでは有給休暇を利用することになります。

有給休暇が必要になるケース

  • 会社が定めた親等範囲(例:3親等以内)から外れる親戚の葬儀
  • 規定の忌引き日数では、遠方への移動や法要の準備が終わらない場合
  • 会社に忌引き制度そのものがない場合

友人や知人の葬儀で使う場合

友人や知人、恩師などの葬儀に参列する場合、一般的に会社の忌引き休暇の対象外となります。

忌引き休暇は親族を対象とすることがほとんどであるため、親族以外の葬儀に参加したい場合は、自身の有給休暇を申請して休みを取るのがビジネスマナーとして適切な対応です。

葬儀で有給と忌引き休暇の優先順位

葬儀に際して休みを取る場合、会社に忌引き休暇の制度があるならば、まずは忌引き休暇の利用を検討し、状況に応じて有給休暇を組み合わせるのが基本です。

有給と忌引きはどちらを使うべきか

原則として、対象となる親族の不幸であれば「忌引き休暇」を優先して申請するべきです。

最大の理由は、有給休暇の日数を温存できる点にあります。忌引き休暇を使えば、本来の有給を病気やリフレッシュなどのために残しておくことができます。忌引きの日数が足りない場合の「補足」として有給を利用するのが最も賢明な判断と言えます。

有給を選ぶメリットとデメリット

項目メリットデメリット
有給休暇給与が100%保証される。忌引きが無給扱いの会社では有効。自身の有給残数が減る。急な欠勤続きだと査定に響く可能性も。
忌引き休暇有給を減らさずに休める。慶弔金が出る場合がある。会社によっては「無給(欠勤扱い)」となり、給与が減る。

葬儀で有給の申請方法と伝え方

急な不幸で有給休暇を申請する際は、迅速かつ正確な連絡が求められます。緊急事態であっても、業務への影響を最小限に抑えるための配慮が必要です。

上司に伝える際のポイント

訃報を受けたら、できるだけ早く直属の上司へ電話で連絡を入れるのが基本マナーです。伝えるべき内容は以下の通りです。

  • 故人との続柄(誰が亡くなったか)
  • 休暇期間(いつからいつまで休むか)
  • 葬儀の日程と場所(連絡先として)
  • 緊急連絡先(どうしても確認が必要な事項のため)

まずは口頭で伝え、その後詳細をメールやチャットで送ると、言った・言わないのトラブルを防げます。

申請時に理由はどこまで必要か

有給休暇の取得理由は本来自由ですが、葬儀の場合は「親族の葬儀のため」と明確に伝える方がスムーズです。会社によっては、故人との続柄によって「慶弔見舞金」の支給対象になる可能性があるため、具体的な関係性を伝えておくことが推奨されます。

葬儀で有給を使う際の注意点

スムーズに休暇を取り、復帰するための注意点を解説します。

トラブルになりやすい例

よくあるトラブルの一つが、忌引き休暇を取得したつもりが、会社の規定では対象外で「無断欠勤」「無給の欠勤」扱いになってしまうケースです。また、会社によっては葬儀の事実を証明する書類の提出を求められることがあります。

提出を求められる可能性がある書類

  • 会葬礼状(葬儀でもらうお礼のハガキ)
  • 死亡診断書のコピー
  • 火葬許可証のコピー

円滑に取得するための工夫

不在中のフォローをお願いする同僚への感謝を忘れず、最低限の業務引継ぎを行っておきましょう。休暇明けに出社した際は、「急なお休みをいただき、ありがとうございました」と一言挨拶をすることで、職場の人間関係を円滑に保つことができます。

葬儀で有給に関するよくある質問

Q. 当日申請でも問題ないですか? 訃報は予期せぬタイミングで訪れるため、当日の朝の申請になってもやむを得ないと判断されるのが一般的です。ただし、始業時間前など可能な限り早い段階で連絡を入れましょう。
Q. 断られた場合の対応は? 有給休暇の申請に対し、会社側には「時季変更権」がありますが、葬儀という特別な事情において拒否されるケースは実務上稀です。もし不当に拒否された場合は、人事部へ相談しましょう。

記事全体のまとめ

葬儀に際して仕事を休む場合、法律で定められた「有給休暇」と、会社独自の「忌引き休暇」の2種類を使い分けることになります。

まずは会社の就業規則を確認し、適用対象であれば忌引き休暇を優先し、対象外や日数が足りない場合に有給休暇を活用するのが、給与面でも有給残数の面でも最も効率的です。訃報を受けたら速やかに上司へ連絡し、必要な手続きを行うことで、安心して故人を見送る時間を確保しましょう。

監修者

「故人に最大のありがとうを」を理念に、終活のプロ監修のもと、低コストで叶える家族葬や葬儀の情報を発信。生前準備から葬儀後の手続きまで、不安を解消する役立つ記事をお届けします。感謝のお葬式編集部が、心温まるお見送りをサポートします。

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