長年大切にしてきた仏壇を手放すことを決めたとき、「種類によって買取相場が違うのはなぜ?」「どうすれば少しでも高く買い取ってもらえるの?」といった疑問や不安を感じていませんか。
本記事では、仏壇の買取相場が種類ごとに大きく変動する理由を解き明かし、あなたが損をしないための具体的な査定額アップ術をわかりやすくご紹介します。
買取相場の基礎知識から、唐木仏壇や金仏壇など種類別の相場観、さらには査定前にできる誰でも簡単に実践できる3つのコツまで、買取のプロが教える情報を余すことなく提供します。
この記事を読むことで、仏壇の種類と相場の関係、そして査定額を上げる具体的な方法を把握し、安心して納得のいく取引を実現するための知識が手に入ります。
仏壇の買取相場の基本を知る!相場が決まる3つの主要因を解説します
仏壇の買取相場の基本として種類・材質・状態で大きく変わり理由や特に期待ができる種類についてご紹介していきます。
「種類」「材質」「状態」で大きく変わる理由
仏壇の買い取り価格は、一般的に購入時の価格が高額であっても、中古品としての需要が極めて低いため、予想外に安価になる、あるいは値が付かないケースが多いのが実情です。
これは、仏壇が故人の魂が宿る神聖なものとして捉えられており、他人が使用していたものを使いたがる人がほとんどいないという宗教的・文化的背景があるためです。
しかし、全ての仏壇が値が付かないわけではありません。
美術品や骨董品として価値がある場合や、使用されている素材が再利用可能な場合は、買取の対象となります。
この価値を判断する主要な基準が、仏壇の「種類」(金仏壇か唐木仏壇かなど)、「材質」(貴金属や高級木材の有無)、「状態」(傷や劣化の程度)の3点であり、これらが査定額を大きく左右する要因となります。
特に高価買取が期待できる仏壇の種類とは
買取が難しい仏壇本体の中で、特に高値が期待できるのは、「工芸品や美術品としての価値」があるもの、あるいは「高価な素材」が使用されているものです。
特に金仏壇は、広範囲に施された金箔の純度や量によって、貴金属としての価値が上乗せされるため、買取のチャンスがあります。
また、黒檀や紫檀といった希少な高級木材が用いられた仏壇も、素材の再利用を目的として価値が認められやすい傾向があります。
ただし、仏壇本体よりも、中に納められている仏具(仏像、おりん、香炉など)の方が、純金やプラチナ、象牙などの高価な素材が使われていることが多く、高額査定に繋がりやすいことを覚えておくと良いでしょう。
自宅の仏壇の正確なサイズと仕様を確認しましょう
買取査定をスムーズに進めるためには、仏壇の情報を正確に業者に伝えるための事前の準備が欠かせません。
まず、仏壇の素材や種類(金仏壇、唐木仏壇など)を確認しましょう。
特に金仏壇であれば、金箔の純度や使用量が価格に直結するため、可能な範囲で確認しておくと査定時に役立ちます。
次に、仏壇のサイズの測定も重要です。大型の仏壇は運搬や処分に費用がかさむため、サイズが大きいと買取自体を断られる基準となることがあります。
仏壇のサイズ表記はメーカーによって単位や基準が異なるため、買取業者に相談する際には、自分で高さ、幅、奥行きのすべてを正確に測って伝えることが推奨されます。
仏壇の買取相場がわかる!具体的な価格帯と目安を把握します
仏壇の買取相場は、数千円程度が一般的で、買取が難しい場合は処分費用が発生する可能性も考慮しておく必要があります。
仏壇の買取相場を左右する唐木仏壇の買取価格帯と特徴
唐木仏壇は、黒檀や紫檀といった希少な高級木材の美しい木目を活かした仏壇です。
唐木仏壇の買取相場は数千円程度と低く、買取を断られるケースも多く見受けられます。
唐木仏壇は、購入時の価格が高くても、買取価格にはほとんど期待が持てないのが現状です。
ただし、黒檀や紫檀のような高級木材は資源として再利用価値があるため、素材を目的として買い取られることがあります。
特に精巧な細工が少ない仏壇は、木材を再利用しやすいため、高値に繋がる可能性が高まります。
金仏壇の買取価格帯と査定の注意点
金仏壇は、内側に金箔が広範囲に張られた豪華な仏壇で、主に浄土真宗で使われています。
金仏壇の買取相場は1万円以下であることが多いですが、1,000円から100万円程度と価格の幅が広いです。
この価格の変動は、金箔の純度や使用量といった貴金属としての素材価値に大きく依存します。
質の良い金箔が厚く使われているほど、買取額が高くなる傾向にあります。
査定の際は、見た目が金色でも、実は金メッキである可能性があることに注意が必要です。
金メッキ品は貴金属としての価値が低いため、買取が難しくなります。
金製品と金メッキ品の判断は、刻印を確認するか、専門的な知識を持つ査定士に依頼するのが最も確実です。
家具調仏壇・モダン仏壇の価格帯と近年の動向
家具調仏壇(モダン仏壇)は、洋風の部屋にも調和するデザインが特徴で、現代の住環境に適した小型の仏壇です。
モダン仏壇は、比較的新しいモデルであれば数千円程度の買取価格がつくことがあります。
コンパクトなサイズは現代の住宅で需要があるため、買取対象になりやすい傾向があります。
しかし、他の仏壇と同様に、古いモデルや大型のものは買取が難しい場合があります。
仏壇の買取相場で査定額を上げる3つのコツ
仏壇の買取相場で査定額を少しでも上げるためのコツとして、簡単なお手入れ・付属品を揃えて準備・複数業者の相見積もりの活用です。
査定前の簡単なお手入れ
査定を受ける前に仏壇や仏具をきれいにすることで、大切に扱われてきたという印象を与え、査定評価の向上に繋がる可能性があります。
お手入れは、乾いた柔らかい布を使ってホコリを優しく拭き取るだけで十分です。
無理に汚れを落とそうとして強く磨いたり、薬品を使ったりすると、仏壇や仏具を傷つけ、特に金仏壇の金箔を剥がしてしまう恐れがあるため、避けてください。
また、香炉は中の灰を取り除いておくなど、可能な範囲で清掃を済ませておきましょう。
付属品を全て揃えて準備
仏壇や仏具を購入した際に付いてきた箱、保証書、鑑定書といった付属品は、その品物の価値を裏付ける重要な証明となります。
これらが揃っていると再販の信頼性が高まり、買取価格が上がる傾向があるため、必ず仏具と一緒に査定に提出しましょう。
特に仏像や作家物の工芸品の場合、作者の署名や作品名が記載された共箱(ともばこ)の有無は、鑑定の際に重要な判断材料となり、査定額に大きく影響します。
複数の業者へ査定を依頼する「相見積もり」を活用
仏壇や仏具の査定額は、業者ごとの専門性や販路によって異なるため、査定額に差が生じることは珍しくありません。
最も高い買取価格を実現するためには、複数の買取業者に査定を依頼する「相見積もり」を行うことが非常に効果的です。
特に仏具に関しては、貴金属専門業者と骨董品専門業者の両方から見積もりを取ることで、品物の持つ価値(素材としての価値と美術品としての価値)を最大限に引き出すことができます。
また、仏具以外にも貴金属やブランド品など不用品があれば、まとめて査定に出すことで、「おまとめ査定」として一点あたりの買取価格に上乗せしてもらえる可能性があります。
感謝の終活でも遺品整理や仏壇などの買取も可能なためぜひご相談ください。
仏壇の買取相場以外に確認すべき業者の選び方を解説
仏壇や仏具の売却は、単なる中古品の取引ではないため、提示された買取価格だけでなく、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
買取相場だけで判断しない!「供養」への対応力や実績を確かめる方法
仏壇や仏具は、故人やご先祖様の魂が宿っていると考えられているため、売却や処分をする前に閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)を行うことが必須とされています。
供養を済ませていない仏壇は、多くの業者が引き取りを拒否します。
信頼できる業者を選ぶためには、価格競争力だけでなく、閉眼供養に関する知識や手配のサポートを行ってくれるかを確認しましょう。
また、仏具や骨董品は専門知識が必要な分野であるため、豊富な買取実績を持ち、専門的な査定士が在籍しているかどうかも、業者を選ぶ上での重要な判断材料となります。
買取価格の根拠を明確に説明してくれる業者を選びます
仏壇や仏具の査定額は、素材の純度、工芸技術、骨董的な希少性など、様々な要素に基づいて決定されます。
査定の際、「なぜその金額になったのか」という価格の根拠を明確に、かつ丁寧に説明してくれる業者は、取引の透明性が高く信頼できます。
特に、貴金属(金、銀、プラチナ)が使用されている仏具については、その日の金相場や素材の純度、重さに基づいた計算方法をきちんと提示できるかどうかが、プロの査定士の証となります。
納得できる説明が得られる業者に依頼することで、後々の不安やトラブルを避けることができます。
仏壇の買取相場に関するよくある質問
仏壇の買取相場に関するよくある質問をご紹介していきます。
買取相場がゼロの場合でも引き取りは可能?
仏壇は中古での需要がほとんどないため、買取価格が数千円程度、あるいは値が付かないケースが多いです。
価格が付かない場合でも、多くの買取業者が無料で引き取りに応じたり、処分サービスを提供したりしています。
ただし、仏壇が大型である場合や運搬が困難な場合は、運搬費や処分費として費用負担を求められることもあります。
他に価値のある仏具や不用品があれば、まとめて査定に出すことで、仏壇の処分費用を相殺できる可能性が高まります。
買取相場を知る前に「お性根抜き」は済ませるべきでしょうか
仏壇を売却する前には、「お性根抜き(魂抜き、閉眼供養)」の儀式を必ず済ませておくべきです。
この儀式は、仏壇に宿っているとされるご先祖様の魂を抜き、仏壇を「単なる木の箱(物)」に戻すために行われます。魂抜きが完了していない仏壇は、ほとんどの買取業者が取り扱いを拒否します。
供養は菩提寺などに依頼し、費用(お布施)は数万円程度が目安です。
仏壇の売却や処分は、この儀式を済ませてから進めることが、ご家族や親族間のトラブルを避けるためにも重要です。
買取相場の査定は無料ですか?
多くの買取専門店や総合買取業者では、仏壇や仏具の査定を無料で行っています。
特に、出張買取や宅配買取を提供する業者では、査定料、出張料、相談料、キャンセル料、送料(宅配キット代)といった費用を一切請求しないケースが多いです。
査定額に納得できなければキャンセルしても費用はかからないため、まずは気軽に専門業者へ問い合わせてみることをお勧めします。
記事全体のまとめ
仏壇本体の買取相場は、中古での需要の低さから数千円程度と非常に低く、高価買取は期待できないのが現状です。
しかし、金仏壇や高級木材を使用した仏壇は、素材の価値や工芸品としての評価によって、買取価格が付く可能性が高まります。
特に、仏壇と一緒に査定に出す仏具(おりん、仏像、香炉など)には、金やプラチナといった貴金属が使われていることが多く、こちらにこそ高額な価値が眠っている可能性があります。
売却を成功させるためには、査定前の簡単な清掃、付属品や証明書の準備が重要です。
最も重要な準備は、事前に閉眼供養(お性根抜き)を済ませ、家族・親族の同意を得ておくことです。
信頼できる業者を選ぶ際は、価格だけでなく、専門的な知識や供養への対応力、そして買取価格の根拠を明確に説明できるかを基準にしましょう。
複数の業者に無料査定を依頼し、最も納得のいく取引を実現しましょう。



