人生の最終章を迎えるにあたり終活で葬儀をどう準備するかは、多くの方が抱える大きな課題です。
もし準備をしていなければ、突然の葬儀に直面した家族は高額な費用や決断の重圧に追われることになります。
一方で、事前に終活の一環として葬儀の流れや費用を整理しておけば、遺族の負担を大幅に減らし、自分らしい最期を実現できます。
葬儀の種類や費用相場、無駄を省く方法を理解することは、家族への思いやりにもつながるのです。
本記事では、終活における葬儀準備の流れや具体的な費用の抑え方をわかりやすく解説します。
さらに、家族との話し合い方やよくある疑問にもQ&A形式でお答えします。
読んでいただくことで、安心して準備を進められる知識が得られるでしょう。


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終活の葬儀で最初に考えるべきこと3選
終活は、ご自身の人生の終末期を見据え、残された時間をより充実させるための前向きな活動です。
これまでの人生を振り返り、今後をどのように過ごしたいか、そしてご自身の死後についてどのように準備を進めるかを考えるプロセスです。
特に葬儀の準備は、終活の中でも重要な位置を占めますので、最初に考えるべき3つのことをご紹介。
- 自分の希望を整理する終活ノートの活用
- 家族と話し合っておくべき内容
- 葬儀社への事前相談のメリット
自分の希望を整理する終活ノートの活用
ご自身の葬儀に対する具体的な希望を整理する上で、終活ノート(エンディングノート)の活用は非常に有効です。
このノートは、過去の出来事を振り返り、これからの未来への考えや具体的な計画を書き記すためのもので、家族への希望や感謝のメッセージを伝える手段にもなります。
法的な効力を持つ遺言書とは異なり、エンディングノートは家族への「備忘録」として役立ちます。
具体的には、ご自身の葬儀形式(例えば、家族葬、一般葬、火葬式など)、希望する葬儀社、使用したい遺影写真の選定などを詳細に書き留めることができます。
また、自身の基本情報、銀行口座や不動産などの財産状況、身の回りの世話やペットに関する希望、医療・介護に関する意向、そしてデジタルデータの整理方法も記録しておくと良いでしょう。
家族と話し合っておくべき内容
終活は決して一人で行うものではなく、ご家族全体で取り組むべき活動です。
ご自身の希望を家族と共有し、意見を交換することで、終活の準備を円滑に進めることができます。
この話し合いを通じて、お互いの理解を深め、万が一の事態に備える心の準備をすることができます。
特に重要な話し合いのテーマとしては、医療や介護に関する意思表示が挙げられます。
延命治療の希望の有無、臓器提供の意思、将来的に介護が必要になった場合の担当者や施設の選定など、具体的な希望を伝えることで、ご自身が判断能力を失った際に家族が難しい決断を迫られる負担を軽減できます。
また、ご自身の交友関係をまとめた連絡先リストを作成し、家族と共有しておくことも、訃報の連絡をスムーズに行う上で非常に役立ちます。
ご自身が葬儀の生前予約を行った場合も、その事実と内容を必ず家族に伝えておくことが極めて重要です。
もし家族がその予約を知らなければ、別の葬儀社に依頼してしまい、予期せぬトラブルにつながる可能性も考えられます。
定期的に家族会議の場を設け、終活の進捗状況や変化した希望について話し合い、必要に応じて内容を修正・変更していくことが望ましいです。
葬儀社への事前相談のメリット
終活を進める中で葬儀について具体的に考え始めたら、葬儀社への事前相談が非常に有益です。
ほとんどの人にとって葬儀は経験の少ない事柄であり、葬儀の形式、場所、費用など、疑問や不安は尽きないものです。
事前相談では、そうした疑問を専門スタッフに直接尋ね、解消することができます。
生前にご自身の希望を葬儀社に伝えておくことで、望む形での葬儀を実現しやすくなります。
また、葬儀社によっては、早期申し込みによる割引制度や、終活全般に関するアドバイスも提供している場合があります。
感謝のお葬式では事前相談も可能ですので、些細なお悩みでも問題ありませんので、ぜひご相談ください。
終活で葬儀の種類と特徴を知る
現代の葬儀は、個人の価値観やライフスタイルの多様化に伴い、様々な形式が存在します。
ご自身がどのようなお見送りを望むかを考える上で、各葬儀形式の特徴を理解しておくことが大切です。
- 一般葬・家族葬・直葬の違い
- 一日葬という選択肢
- 宗教儀式の有無と自由葬の広がり
一般葬・家族葬・直葬の違い
一般葬・家族葬・直葬の違いをご紹介。
一般葬
親族や友人、会社関係者、近隣の方々など、故人と生前に関わりのあった幅広い方々が参列する、従来の形式に則った大規模な葬儀です。
通夜、告別式、火葬といった一連の儀式を執り行うのが特徴です。
家族葬
故人のご家族やご親族、特に親しい友人など、ごく限られた少人数で執り行われる葬儀スタイルです。
参列者の人数に厳密な規定はなく、数名から数十名規模まで様々です。参列者を限定することで、故人との最後の時間を穏やかに過ごしたいという希望に応えます。
直葬(火葬式)
通夜や告別式などの宗教儀式を行わず、火葬のみを執り行う最も簡素な葬儀形式です。
式場の使用や祭壇の設営がないため、他の形式に比べて費用を大幅に抑えることができます。
近年、その需要は増加傾向にあります。火葬のみと言っても、遺体安置中の面会や納棺の儀の有無など、様々なバリエーションがあります。
一日葬という選択肢
近年、注目されている葬儀形式の一つに一日葬があります。
これは、通夜を省略し、告別式から火葬までを一日で執り行うスタイルです。
葬儀にかかる時間や参列者の負担を軽減しつつ、故人との最後のお別れの儀式を大切にしたいと考える方に選ばれています。
宗教儀式の有無と自由葬の広がり
葬儀は、仏式、神式、キリスト教式など、様々な宗教・宗派に基づいて執り行われます。
ご自身の宗派がある場合は、それを確認し、希望する葬儀施設がその宗派に対応しているかを事前に把握しておくことが重要です。
一方で、特定の宗教に縛られない無宗教葬を希望する方も増えています。
無宗教葬では、形式に囚われず、故人の個性や生前の趣味、価値観を反映した自由な演出が可能です。
もし菩提寺がある方が無宗教葬を希望する場合、檀家を離れることや、先祖代々のお墓とは別の供養方法を検討する必要が出てくるため、事前に菩提寺に相談することが推奨されます。
ご自身の願いを具体的に残しておくことで、遺族が迷うことなく、故人らしいお見送りができるでしょう。
終活の葬儀でかかる費用相場と内訳
終活において、葬儀にかかる費用は多くの人が不安に感じる点の一つです。
費用は葬儀の形式や内容によって大きく変動するため、事前に目安を把握し、計画的に準備を進めることが重要です。
- 葬儀費用の平均額
- 会葬返礼品や飲食費の実態
葬儀費用の平均額
葬儀費用の全国平均は、約100万円から150万円程度とされています。
ただし、この金額は葬儀の基本料金、飲食費、返礼品などを含む総額であり、葬儀のスタイルによって大きく異なります。
また、地域によっても費用が異なりますので、あくまでも参考として実際の費用は葬儀社に依頼しておきましょう。
会葬返礼品や飲食費の実態
葬儀の費用は、参列者の人数によって大きく変動します。
参列者が少なければ、式場も小さくて済み、返礼品や飲食の準備も少なくて済むため、全体の費用は抑えられます。
しかし、たとえ家族葬で参列者を限定しても、後から個別に弔問に訪れる方がいる場合があり、その都度対応することでかえって手間や費用が増える可能性もあります。
また、香典は故人へのお供えであり、遺族の金銭的負担を軽減する意味合いも持ちます。
家族葬だからといって一律に香典を辞退すると、故人と親しかった方々が弔意を伝える機会を失い、残念に思ったり戸惑ったりすることもあるため、慎重な検討が必要です。
終活の葬儀で費用を抑える方法
終活における葬儀の準備は、費用面での不安を解消するためにも重要です。
事前の計画と情報収集によって、費用を適切に管理し、負担を軽減することが可能です。
- 葬儀プランの比較と選び方
- 葬儀社の事前相談
葬儀プランの比較と選び方
葬儀費用は高額になることが多いため、まずは複数の葬儀社から見積もりを取り、プラン内容と料金を比較検討することが非常に重要です。
葬儀社によって提供されるプランやサービス内容、料金体系は大きく異なるため、一社のみで決定すると、必要以上の費用を支払ったり、希望に合わないプランを選んでしまう可能性が高まります。
見積もりを比較する際には、単に総額だけでなく、プランに含まれるサービスと含まれないオプションを明確に確認することが大切です。
例えば、遺体搬送費用や保冷剤などの必須項目が基本プランから除外されている場合もあるため、細部まで目を通しましょう。
ご自身の希望を明確に伝え、不要なオプションを冷静に見極めることで、納得のいく葬儀を費用を抑えつつ実現できます。
葬儀社の事前相談
多くの葬儀社では、事前相談の際に費用の見積もりを提供しています。
事前相談によって、希望する葬儀がどのくらいの費用になるかの目安を把握でき、それに基づいて資金計画を立てやすくなります。
一部の葬儀社では、早期に申し込むことで費用が割引になるプランも用意されています。
終活の葬儀でよくある質問
終活の葬儀でよくある質問をご紹介。
葬儀の希望はどのように伝えるべきか
ご自身の葬儀に関する希望は、エンディングノートに具体的に書き記し、その存在と保管場所を家族に伝えておくのが最も効果的です。
エンディングノートには、希望する葬儀形式、葬儀社名、遺影に使用したい写真、棺に入れてほしいもの、参列してほしい人の連絡先リストなどを記載します。
家族が内容を理解できるよう、明確かつ分かりやすい言葉で書くことが重要です。
また、可能であれば、エンディングノートを作成した後、家族と一緒に内容を確認する機会を設けると良いでしょう。
そうすることで、ご自身の真意が伝わり、家族が故人の希望を尊重したお見送りを安心して行えるようになります。
急な事態が発生した際に、連絡先リストなどが即座に役立つため、元気なうちに準備を進め、家族と共有しておくことが推奨されます。
家族が反対した場合はどうするか
終活を進める中で、特に葬儀の希望について家族から反対意見が出ることは珍しくありません。
例えば、「生前から死後のことを考えるのは縁起が悪い」と感じる家族や、本人の希望する葬儀形式(例えば少人数の家族葬)と、家族が望む規模(多くの人に参列してほしい)が異なるケースなどがあります。
このような場合、焦って強引に進めるのではなく、家族とじっくり話し合う時間を持つことが大切です。
自身の終活の目的や、葬儀の生前予約が家族の負担軽減につながるメリットなどを丁寧に説明しましょう。
家族の意見にも耳を傾け、互いの考えを尊重しながら、共通の理解点を見つける努力が必要です。
葬儀やお墓に関する重要な決定は、一人で抱え込まず、家族と協力して進めることで、後々のトラブルを未然に防ぎ、穏やかなお見送りを実現できます。
定期的に話し合いの機会を設け、状況の変化に合わせて柔軟に計画を修正していくことも重要です。
終活で準備しておくと安心な書類
終活において、ご自身が亡くなった後に家族が困らないよう、いくつかの重要な書類を準備・整理しておくことが推奨されます。
遺言書
財産の相続や分配方法について、ご自身の明確な意思を法的に残せる重要な書類です。
遺産相続を巡る家族間のトラブルを未然に防ぐために、財産目録とともに作成することが勧められます。
遺言書にはいくつかの形式があり、法律の知識が必要となる場合があるため、司法書士や弁護士などの専門家に相談するのも良い方法です。
エンディングノート
法的な効力はありませんが、家族への連絡先リスト、銀行口座やクレジットカード、有価証券、不動産などの財産情報、公的年金、健康保険証、介護保険証、診察記録の保管場所、デジタルデータのIDやパスワードなど、多岐にわたる情報をまとめておくための備忘録として非常に役立ちます。
注意点としては、生前に他の方に見られないように保管に注意が必要で、パスワードなどを記載するのが心配な場合はヒントなどの記載にしておくことでも問題ありません。
連絡先リスト
ご自身の訃報を知らせてほしい友人や知人の氏名、連絡先、関係性をリストアップし、家族がいつでもアクセスできる場所に保管しておきましょう。
これらの書類は、紛失や情報流出を防ぐため、安全な場所に保管し、その場所を信頼できる家族に伝えておくことが大切です。
記事全体のまとめ
終活は、ご自身の人生の終焉を見据え、残りの時間をより豊かに、そして自分らしく過ごすための前向きな取り組みです。
この活動は、ご自身の気持ちを整理するだけでなく、残されたご家族の精神的、肉体的、経済的負担を軽減し、相続トラブルを未然に防ぐといった多大なメリットをもたらします。
終活は「死」を意識することからネガティブに捉えられがちですが、実際には、これまでの人生を振り返り、今後の人生をどう生きるかという「道しるべ」となる、ポジティブな活動です。
焦らず、ご自身のペースで少しずつ準備を進め、ご自身らしい最期を彩り、残された日々をより充実したものにしていきましょう。


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(事前予約いただければ上記時間外も対応いたします。)
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