仏壇ろうそくの使い方に迷った経験はありませんか。
毎日手を合わせていても、正しい選び方や安全性に不安を感じる方は少なくありません。
仏壇ろうそくには意味があり、適切な種類を選ぶことで安心して供養ができます。
火災リスクを減らしながら、故人への想いを丁寧に届ける方法があるからです。
本記事では、仏壇ろうそくの意味、種類、選び方、安全な使い方までを網羅的に解説します。


〒157-0066
東京都世田谷区成城2-15-6 イル・レガーロ成城1F
(成城学園前駅 徒歩4分)
営業時間
10:00~17:00 土日祝も営業
(事前予約いただければ上記時間外も対応いたします。)
※来店予約は必須ではありません。お気軽にお立ち寄りください。
お電話・ご希望の場所(施設・ご自宅など)への訪問でのご相談もお受けしております。
仏壇でろうそくを使う意味とは
仏壇でろうそくを使う意味や役割についてご紹介していきます。
ろうそくを灯す本来の意味
仏教において、ろうそくの火は仏様の「智慧(ちえ)」を象徴するものとされています。
この光は、私たちの心にある悩みや苦しみといった暗闇を照らし出し、正しい道へと導いてくれる存在です。
また、その明るさはご先祖様が迷わずにこちらの世界へ戻ってくるための目印や誘導灯としての役割も果たしています。
さらに、火には不浄なものを燃やして清める力があると信じられており、供養の場を浄化するという重要な意味も持っています。
ろうそくと線香の役割の違い
ろうそくは前述の通り「光」や「智慧」を捧げるものですが、線香は「香り」を捧げるものであり、この香りが仏様や故人にとっての食事になると考えられています。
役割は異なりますが、お参りの際には、ろうそくの火を種火として線香に火を点けるのが作法であり、これらは密接に関係しています。
ライターなどから直接線香に点火するのではなく、一度ろうそくに火を灯し、そこから採火することで、清らかな火を移すという意味合いも生まれます。
ろうそくは毎日必要なのか
基本的には、毎日のお参りでろうそくを灯すことが望ましいとされています。
仏壇へのお供え物の基本である「五供(ごく)」の一つに「灯明(とうみょう)」が含まれているためです。
朝夕のお勤めやお線香をあげる際には、ろうそくにも火を灯して手を合わせるのが一般的な供養の形です。
仏壇で使われるろうそくの主な種類
仏壇で使われるろうそくの主な種類について解説していきます。
仏壇で一般的に使われる白ろうそく
日常的なお参りで最も頻繁に使用されるのが白いろうそくです。
毎日の礼拝に加え、葬儀や四十九日、一周忌などの法要においても基本的にはこの色が選ばれます。
原料にはパラフィンなどが使われた洋ろうそくが多く流通しており、入手しやすく価格も手頃であるのが特徴です。
仏壇で使われる短時間用ろうそく
近年では、5分から15分程度で燃え尽きる短いタイプのろうそくも人気があります。
燃焼時間が短いため、朝の忙しい時間帯のお参りに適しているほか、消し忘れによる火災リスクを低減できるというメリットがあります。
仏壇で使われるLEDろうそく
本物の火を使わず、電池や電気で光るLEDタイプのろうそくも普及しています。
火事の心配が一切ないため、高齢者の世帯や小さな子供がいる家庭、また防火上の理由で火気厳禁となっている施設などでも安心して使用できます。
煙や匂いが出ない点も特徴の一つです。
仏壇で色付きろうそくを使うケース
白以外に、赤色(朱色)や金銀のろうそくが使われることもあります。
特に赤色のろうそくは、七回忌以降の年忌法要やお正月、結婚報告など、おめでたい節目やお祝い事の際に用いられるのが一般的です。
ただし、浄土真宗ではお盆やお彼岸の法要でも赤いろうそくを使用するなど、宗派によって使い方が異なる場合があります。
仏壇のろうそくはどのような基準で選ぶべきか
仏壇のろうそくは安全性や仏壇の大きさ・設置位置にあわせて選びましょう。
安全性を重視して選ぶ
ろうそく選びで最も大切なのは、火災を起こさないための安全性です。
倒れにくい形状のものや、万が一消し忘れてもすぐに燃え尽きる短いサイズのものを選ぶなどの工夫が有効です。
火の扱いに不安がある場合は、無理に本物の火を使わず、電子式のものを選ぶのも賢明な判断です。
仏壇の大きさに合ったろうそくを選ぶ
仏壇のサイズに対して大きすぎるろうそくを使うと、炎の熱で仏壇内部が傷んだり、焦げたりする原因になります。
コンパクトな仏壇には小さめのろうそくを合わせるなど、空間の広さとろうそくの長さのバランスを考慮する必要があります。
仏壇の設置場所に合わせたろうそく選び
エアコンの風が当たる場所などでは、炎が揺れて煤(スス)が出やすくなったり、蝋が垂れたりすることがあります。
そのような環境では、炎が安定しやすくススが出にくい和ろうそくを選んだり、風の影響を受けないLEDタイプを選んだりすると良いでしょう。
仏壇の宗派によるろうそくの考え方
宗派によっては、推奨されるろうそくの形や色が指定されている場合があります。
例えば浄土真宗の一部の派では、特徴的な「碇型(いかりがた)」の和ろうそくを用いることがあります。不安な場合は、菩提寺や仏具店に確認してから購入することをおすすめします。
仏壇でろうそくを使う際のマナー
仏壇でろうそくを使う際のマナーについて解説していきます。
灯す正しいタイミング
仏壇の前に座り、お参りを始める最初の手順としてろうそくに火を灯します。
この光によって場を清め、仏様をお迎えする準備を整えてから、その火を使ってお線香に点火します。
消すときの作法
ろうそくの火を消す際、口で「フッ」と吹き消すことはマナー違反とされています。
仏教において人間の吐く息は穢れたものと考えられており、それを神聖な火に吹きかけるのは失礼にあたるからです。
消すときは、手で仰いで風を送るか、ろうそく消しなどの専用の仏具を使って静かに消すようにしましょう。
ろうそくを使わない場合の考え方
どうしても火を使うことが心配な場合や、ろうそくを切らしてしまった場合は、無理に使用する必要はありません。
近年では仏壇や神棚も簡略化される傾向にあり、安全を最優先にして、火を灯さずに手を合わせるだけでも供養の気持ちは伝わります。
仏壇でろうそくを使う際の注意点
仏壇でろうそくを使う際の注意点をご紹介していきます。
ろうそくを使う前の確認事項
火をつける前に、ろうそく立てに古い蝋が残っていないか確認しましょう。
残った蝋の上に新しいろうそくを立てると不安定になり、転倒する恐れがあります。
また、炎の真上に燃えやすいものがないか、周囲の状況もあわせてチェックが必要です。
使用中に注意するポイント
ろうそくに火がついている間は、決してその場を離れてはいけません。
お経を読んだり手を合わせたりしている間は問題ありませんが、部屋を出る際など、目を離すときは必ず火を消す習慣をつけましょう。
仏壇でろうそくを使った後の安全確認
お参りが終わったら、速やかに火を消します。
ろうそくは燃え尽きるまで放置するものではなく、用が済んだら消すのが基本です。
完全に火が消えていることを目視で確認してから、仏壇の前を離れるようにしてください。
仏壇のろうそくに関するよくある質問
仏壇のろうそくに関するよくある質問を3つご紹介。
仏壇のろうそくはLEDでも失礼にならない?
LEDのろうそくを使用しても、仏様やご先祖様に対して失礼にはあたりません。
現代の住宅事情や安全面への配慮から、多くの家庭で取り入れられています。
大切なのは供養する心であり、形式にとらわれて危険を冒すよりも、安心して手を合わせられる環境を作ることが推奨されています。
毎日灯さなくても問題ない?
理想を言えば毎日灯すのが丁寧ですが、義務ではありません。
忙しい日や体調がすぐれない時などは、無理に行わなくても大丈夫です。
それぞれの家庭のペースで、続けられる範囲で供養を行うことが大切です。
仏壇のろうそくはどこで購入すればいい?
専門的な知識を持ったスタッフに相談したい場合は仏壇・仏具店へ行くと良いでしょう。
日常的に使う一般的なろうそくであれば、スーパーマーケット、ホームセンター、100円ショップ、ドラッグストアなどでも手軽に購入できます。
また、特殊なデザインや和ろうそくなどはインターネット通販でも豊富に取り扱われています。
記事全体のまとめ
仏壇のろうそくは、単なる照明ではなく、仏様の智慧を表し、ご先祖様を導く大切な役割を持っています。
白や赤などの色の使い分けや、和ろうそく・洋ろうそく・LEDといった種類の違いを理解し、家庭の状況や安全性を考慮して選ぶことが重要です。
お参りの際は、息で吹き消さないといったマナーを守りつつ、何よりも火災防止に十分注意を払いながら、心を込めて手を合わせましょう。


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(事前予約いただければ上記時間外も対応いたします。)
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