「急なお通夜、学生は学校の制服で行っても失礼にならない?」
「制服がない場合は、どんな服を代わりに来ていけばいいの?」
大切な方とのお別れの場で、お子様や学生の方の服装をどうすべきか迷ってしまう方は多いですよね。
大人の場合はブラックフォーマル(喪服)を着用するのが一般的ですが、実は学生の場合は、学校の「制服」が最も格式高い正装とされています。
しかし、制服のネクタイが派手だったり、チェック柄のスカートだったりする場合、あるいは大学生になって制服がなくなってしまった場合など、状況によっては「本当にこれで大丈夫かな?」と不安になることもあるでしょう。
【この記事のポイント】
- 中学生・高校生の制服着用に関する基本マナー
- 制服がない場合の私服代用案(略喪服の作り方)
- 大学生がリクルートスーツを着用する際の注意点
- 靴・靴下などの小物のマナー
この記事では、葬儀のプロの視点から、中学生・高校生・大学生それぞれの立場に合わせた葬儀の服装マナーを分かりやすく解説します。
制服がない時の代用案や、靴・靴下といった小物の注意点まで網羅しました。この記事を参考にすれば、自信を持って身だしなみを整え、心を込めて故人様を見送る準備ができるはずです。
葬儀で学生の服装基本ルール!中高生は「学校の制服」が最も格式高い正装
中学や高校に通う生徒が弔事の場へ赴く際は、通学で着用している指定衣類を身につけることが基本となります。
お通夜・葬儀・告別式のすべてにおいて制服着用が推奨される理由
大人の場合は専用のブラックフォーマルを着用するのが一般的ですが、まだ社会に出ていない生徒にとっては、日々通学で着ている衣類がもっともフォーマルな礼装として認められています。
そのため、わざわざ黒いスーツなどを買い揃えなくても、手持ちの通学服をそのまま着ていくことがもっとも礼儀にかなった対応となります。
明るい色やチェック柄の制服でも大丈夫?「学校指定」ならマナー違反にならない
学校によっては、赤や青などの目立つカラーが使われていたり、タータンチェックなどの模様が入っていたりすることもあります。
しかし、それらが公式に定められたデザインであれば、弔事の席で着ていても決してマナー違反には当たりません。
もしどうしても色味が気になるようであれば、取り外し可能なリボンやネクタイだけを外しておくという工夫をすると、より落ち着いた印象を与えられます。
夏服・冬服どちらを着るべき?季節に合わせた調整とコートの注意点
夏の暑い時期であれば、半袖の通学服でも全く問題ありませんが、シャツの裾はしっかりとズボンやスカートの中に入れましょう。
一方、冬場に羽織る防寒具については、黒や濃紺、ダークグレーといった控えめな色合いのコートを選ぶのが鉄則です。
また、殺生を連想させる動物の毛皮やファーがあしらわれたデザインのものは、仏事の場ではタブーとされているため避ける必要があります。
葬儀で学生の服装で制服がない場合は?中学生・高校生が私服で参列する際の代用案
指定の通学服が存在しない学校に通っている場合や、急遽用意ができないケースでは、手持ちの私服で代用する必要があります。
白シャツに黒・紺・グレーのボトムスを合わせる「略喪服」の作り方
決まった衣類がない場合、大人のように完全な喪服を用意する必要はありませんが、周囲から浮かないようにトーンを抑える工夫が必要です。
基本となるコーディネートは、襟のついた白いシャツに、黒や濃紺、あるいはダークグレーのズボンやスカートを合わせるスタイルです。
これだけでも、弔事の場にふさわしいきちんとした印象を作ることができます。
ブレザーやカーディガンを羽織る際の、色とデザインの選び方
肌寒い季節には、シャツの上から上着を重ねることになります。
このとき選ぶブレザーやカーディガン、ベストなども、ボトムスと同様に黒や紺色といった深い色合いのものをチョイスしてください。
柄が入っていない無地のものが最適ですが、遠目には分からない程度のささやかな模様であれば許容範囲とされています。
【避けるべきカジュアルな服装例】
いくら子供とはいえ、ラフすぎる格好は故人を偲ぶ場にふさわしくありません。特に、デニム生地のパンツやスウェット、パーカーなどは厳禁です。
また、光を反射するスパンコールやフリルがふんだんにあしらわれた衣服も選ばないようにしましょう。
葬儀で学生の服装は大学生ならリクルートスーツでもOK?喪服へ移行する基準
大学生は社会人とほぼ同等の扱いを受けるため、中高生とは違った服装選びが求められます。
大学生が就活用スーツを着用する際の「ネクタイ」と「シャツ」の整え方
本来であれば専用の礼服を用意すべきですが、まだ持っていない場合は就職活動で使うダークカラーのスーツを代用することができます。
その際、男性であれば必ず白い無地のシャツを選び、首元には黒い無地のネクタイをしっかりと締めることで、弔事仕様へと印象を整えましょう。
ストライプなどの柄が入ったネクタイやカラーシャツは控えてください。
女子大学生のパンツスーツスタイルやスカート丈、ストッキングのマナー
女性が就活用のスーツを着る場合、パンツスタイルでも問題はありませんが、より正式なのはスカートやワンピースのスタイルです。
スカートを着用する場合は、座ったときにも膝がすっかり隠れる程度の長さがあるか確認しましょう。
また、足元には肌色ではなく、薄手の黒いストッキングを合わせるのが大人のマナーとして必須となります。
一着持っておくと安心?大学生のうちに「ブラックフォーマル」を新調するメリット
リクルートスーツはあくまで急場しのぎの代用品であり、本格的な礼装と並ぶと生地の質感や黒の深みが全く異なることがわかります。
年齢が上がるにつれて冠婚葬祭に参列する機会は自然と増えていくため、訃報を受けたタイミングなどをきっかけに、しっかりとしたブラックフォーマルを新調しておくと、いざという時に慌てずに済みます。
葬儀で学生の服装に合わせた身だしなみ!お通夜で気をつけたい髪型・靴・靴下
衣服だけでなく、足元や頭髪などの細かな部分にまで気を配ってこそ、完璧な身だしなみが完成します。ふさわしい靴や靴下の選び方、ヘアスタイルや装飾品のルールについてお伝えします。
靴は黒のローファーが理想?スニーカーを履く場合の色の許容範囲
足元は、男女ともに装飾のない黒い革靴やローファーを選ぶのがもっとも理想的です。
もし革靴を持っていなければ、普段履いている運動靴でも構いませんが、その場合は白や黒、紺といった目立たないカラーで、デザインがシンプルなものを選ぶようにしてください。
エナメルのようなピカピカと光る素材の靴は避けましょう。
靴下は「黒・紺・濃紺」が基本。白ソックスや派手なロゴ入りは避けるのが無難
靴下についても、黒や紺といった暗いトーンの無地を選ぶのが基本です。中高生で学校指定のものがある場合は白でも構いませんが、それ以外ではダークカラーが推奨されます。
また、足首が見えるような短いソックスや、ニーハイソックスはカジュアルな印象を与えるため不適切です。
清潔感のある髪型と、ピアスやネックレスなどアクセサリーの取り扱い
髪の毛は、お辞儀をしたときに顔にかからないよう、清潔感のあるスタイルに整えることが大切です。
髪が長い場合は、耳よりも低い位置で黒や茶色の目立たないゴムを使って一つに束ねましょう。また、ピアスやネックレスなどの光る装飾品は、すべて外しておくのが弔事の鉄則です。
葬儀で学生の服装にまつわる疑問:お葬式の制服で校章やボタンはどうすべき?
衣服の細部にまつわる疑問として、金色のボタンや校章の扱い、また親族が着るような他の式典用スーツとの違いについて解説します。
制服の金ボタンや校章は隠すべき?そのまま着用しても失礼にならない背景
学生服の中には、金色のボタンや胸元の校章刺繍があるものも少なくありません。
本来、弔事では光り物を避けるのがマナーですが、これらが正規の通学服の一部として備わっているものであれば、無理に隠したり取り外したりしなくても失礼には当たらないとされています。そのまま着用して堂々と参列しましょう。
大学卒業式の親の服装と、葬儀の服装を混同しないためのチェックポイント
入学式や卒業式などの慶事用として明るい色合いのスーツを購入しているケースがありますが、これを弔事で使い回すことはできません。
お祝いの席を連想させる華やかなデザインや色の衣服は、悲しみの場には不適切です。必ず用途をしっかり区別するようにしてください。
通信制高校や制服がない学校の学生が「それらしく見せる」ための工夫
毎日決まった服を着る習慣がない生徒であっても、弔事の際には「学生らしい清楚さ」を演出することが重要です。
白い襟付きのシャツに、飾りのない黒っぽいスラックスやスカートを合わせるだけで、十分にフォーマルな雰囲気を作り出せます。派手なメイクなどは避け、清潔な印象を第一に心がけましょう。
葬儀で学生の服装以外のマナー:香典の出し方や数珠の持ち方
衣服を整えた後は、当日の振る舞いや持ち物に関するマナーも知っておく必要があります。
親と一緒に参列する場合、学生個人の香典は用意しなくて良い?
保護者と連れ立って参列する場合、基本的には世帯の代表として親が香典を包むため、子供が個人的に金封を用意する必要はありません。
受付では親が記帳と香典の受け渡しを行い、学生はその後ろで静かに一礼をするだけで十分に弔意は伝わります。
一人で参列する際の香典相場と、学生でも数珠は持つべきかという疑問
もし友人などの関係で自分一人だけで参列する場合でも、相手の遺族からは「まだ収入のない身分」と配慮されるため、必ずしも香典を持参しなくてもマナー違反にはなりません。
また数珠については、「略式数珠」と呼ばれるものを一つ持っておくと、社会人になってからも長く使えるため便利です。
慣れない焼香や記帳の場面で戸惑わないための事前マナーチェック
初めての参列では、作法に戸惑うかもしれません。しかし、完璧な手順を覚えることよりも、静かに故人を悼む気持ちが何より大切です。
お香をあげる際は、自分の順番が来るまで前の人の動きをよく観察し、それと同じように振る舞えば決して失礼にはなりません。
記事全体のまとめ
未成年の生徒が弔事へ参列する際は、学校の指定衣類を着ていくことが一番の正装となります。
指定の服がない場合でも、暗いトーンを組み合わせた清潔な私服であれば問題ありません。
大学生の場合は、なるべく早い段階で専用のフォーマルウェアを準備しておくことをおすすめします。
服装だけでなく、足元や髪型の清潔感、そして会場での静かな振る舞いにまで気を配ることで、故人やご遺族へ心からの哀悼の意を示すことができるでしょう。




