神式の葬儀とは?特徴や流れと注意すべきマナーを詳しく解説!

仏式に比べて情報が少ない神式の葬儀。

「どう進めるのか」「何を用意するのか」戸惑う方も多いでしょう。

本記事では、神式葬儀の基本的な流れから、費用相場、服装マナー、神主の依頼方法まで網羅的に解説します。

初めて神式で葬儀を行う方でも安心できるよう、チェックリストや具体例も交えて解説。

事前に知っておくことで、大切な別れの儀式を丁寧に執り行うことができるようになります

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神式葬儀の流れと手順を徹底解説

神式葬儀である神葬祭は、一般的に仏式と同じく二日間にわたって執り行われます。

葬儀の基本的な流れを理解することで、安心して故人を祀ることに専念できるでしょう。

通夜にあたる「通夜祭」と「遷霊祭」

神葬祭の一日目には、故人の魂を鎮め、家の守護神となることを願う「通夜祭」と「遷霊祭」が行われます。

通夜祭(つやさい)

仏式における「お通夜」に相当する儀式で、故人の魂が安らかに眠り、やがて子孫を見守る家の守り神となることを祈る目的があります。

式が始まると、神職(斎主)が祭詞や祭文を奏上し、参列者は玉串を捧げて拝礼します。

雅楽が演奏される中で行われることもあります。

遷霊祭(せんれいさい)

通夜祭に引き続いて行われる、非常に神聖な儀式で、故人の「御霊(みたま)」をご遺体から「霊璽(れいじ)」と呼ばれる、仏式の位牌にあたるものへ移し替えることを目的とします。

この儀式では、故人の魂が動く「夜」を象徴するために会場の照明が一時的に消され、厳粛な雰囲気の中で斎主が遷霊詞を奏上します。

照明が再び点灯された後、遺族や参列者は霊璽の前に集まり、音を立てずに「二礼二拍手一礼」の作法で拝礼します。

葬場祭から火葬祭の進め方

神葬祭の二日目は、仏式の告別式に相当する「葬場祭」から始まり、火葬に関連する儀式へと進みます。

葬場祭(そうじょうさい)

神葬祭の中心となる儀式で、仏式の葬儀・告別式に相当します。

斎主が故人の生前の功績を讃え、遺徳を偲ぶ「祭詞奏上」を行います。

弔辞の奉呈や弔電の読み上げもこの際に行われ、参列者は、自身の心を玉串に乗せて神に捧げる「玉串奉奠」を行います。

故人に別れを告げる最後の時間として、お棺に花を入れる「花入れ」が行われた後、出棺となります。

火葬祭(かそうさい)

出棺後、火葬場で執り行われる儀式で、火葬炉の前で斎主が祭詞を奏上し、遺族や参列者が玉串を捧げ、故人との最後の別れを惜しみます。

火葬後の骨上げ(収骨)の手順やマナーは、仏式とほとんど変わりません。

帰家祭と十日祭の意味と流れ

神葬祭は火葬祭で終わりではなく、故人の魂を家族の守り神として迎え入れ、日常へと回帰するための儀式へと続きます。

帰家祭(きかさい)

火葬または埋葬を終えた後、自宅に戻った際に行われる儀式で、遺族は玄関先で塩や手水(ちょうず)を用いて心身を清め、霊前に無事に神葬祭が終了したことを奉告します。

その後、神職や葬儀でお世話になった方々を招き、「直会の儀」と呼ばれる会食が催されます。これは、神事の完了と日常への復帰を意味する宴です。

持ち帰った霊璽や遺骨、遺影は、神棚や仮霊舎、祖霊舎に安置されます。

十日祭(とおかさい)

故人の逝去から十日目に行われる儀式で、仏式の「初七日」に相当します。

本来はこの日に行われますが、近年では葬場祭(葬儀当日)に繰り上げて執り行われることも少なくありません。

この霊祭(神道の法要)を皮切りに、二十日祭、三十日祭、四十日祭と、五十日祭まで十日ごとに祭儀が行われますが、現代では省略される傾向にあります。

神式葬儀の費用と必要な準備

神式葬儀には、仏式とは異なる費用の考え方や、特有の準備物があります。

神職への謝礼の相場と目安

神職への謝礼は、仏式の「お布施」にあたるものです。

表書きは「御祭祀料(おんさいしりょう)」や「御礼」、または「御祈祷料」「玉串料」などと記し、濃い墨で書くのがマナーです。

具体的な相場は、依頼する神社によって異なる場合があるため、事前に確認することをおすすめします。

また、神職に式場まで出向いてもらう場合は「御車代」、会食に参加しない場合は「御膳料」を別途用意することが一般的です。

御膳料の目安は5千円から1万円程度とされています。

神式専用の祭壇や装飾の準備

神式葬儀では、仏式とは異なる独自の祭壇や装飾が用いられます。

祭壇

祭壇の中央には神鏡が安置され、故人の霊が宿る霊璽が祀られます。

神聖な備品として刀や勾玉(まがたま)、神式土器類、五色旗、三宝、白木紅白台、かがり火などが基本サービスとして用意されることもあります。

装飾

伝統的には白木の祭壇が用いられますが、近年では仏式と同様に故人の好きだった色や花を用いた「花祭壇」を選ぶことも一般的になっています。

供物

祭壇には「神饌物(しんせんぶつ)」と呼ばれる供物が用意されます。

これには米、酒、餅、魚、野菜、菓子、塩、水などが含まれます。

ただし、仏具である線香やロウソク、仏式で一般的な花は供物としては避けるべきとされています。

追加費用

壇に飾る大榊や特定の神饌物には、別途費用がかかる場合があります。

供物・玉串料の金額と表書き

参列者が持参する香典は、神式では「玉串料(おんたまぐしりょう)」と呼ばれます。これは、神への捧げものである玉串の代わりに納める金銭を指します。

玉串料の金額は一般的な仏式の香典とほぼ同額が目安で、故人との関係性によって相場は変動します。

玉串奉奠の作法の手順
  • 親・配偶者の親:5万円~10万円
  • 祖父母・配偶者の祖父母:1万円~3万円(最大5万円)
  • 兄弟姉妹・配偶者の兄弟姉妹:3万円~5万円
  • 叔父・叔母:1万円~2万円
  • 友人・知人、会社関係者:5千円~1万円
  • 遠い親戚・近所の人:3千円~2万円

香典袋の選び方

無地の不祝儀袋を選びます。

蓮の花や十字架、百合の花が描かれたものは、それぞれ仏式やキリスト教式用なので避けましょう。

水引は、黒白または双銀の「結び切り」を選びます。

金額が低い場合は水引が印刷されたものでも構いませんが、1万円以上では実物の水引がついたもの、3万円以上では本数が多いものを選びます。

表書きについて

袋の上段中央に「御玉串料」「御榊料(おさかきりょう)」「御神前(ごしんぜん)」「御神饌料(ごしんせんりょう)」のいずれかを記します。

もし宗派が不明な場合は、宗教を問わずに使える「御霊前(ごれいぜん)」と記載しても差し支えありませんが筆ペンや毛筆を使い、濃い墨で書くのがマナーです。

旧札を使用し、新札しかない場合は一度折り目をつけてから包むのが丁寧とされます。

神式葬儀で注意すべきマナーと服装

神式葬儀に参列する際には、仏式とは異なる作法や言葉遣いに注意が必要です。

玉串奉奠の作法と手順

玉串奉奠は、神式の葬儀において仏式の焼香に相当する、故人へ心を捧げる重要な儀式です。

榊(さかき)の枝に「紙垂(しで)」という白い紙を付けたもので、神様が宿るとされる神聖な捧げものです。

作法を忘れずに覚えておきましょう。

玉串奉奠の作法の手順
  • ①神職から玉串を受け取る際、右手で枝の根元を上から、左手で葉先を下から支えるように持ってから、一礼を喪主と遺族にします。
  • ②胸の高さまで掲げますが、この際に葉先がやや斜めに持つことで少し高くなることを意識しましょう。
  • ③祭壇前の玉串案まで進み出て、一礼を深くします。
  • ④玉串を縦にしますが、必ず時計回りで90度回転をしましょう。その後、両手で枝の根元を持ち、目を閉じて約3秒ほど故人をしのび祈念。
  • ⑤再び玉串を回転させますが、この際は時計回りに180度を意識してください。そして、根元が祭壇側を向くようにして、玉串案に両手で丁寧に置きます。
  • ⑥二歩ほど玉串案から下がり、祭壇に向かって二回深く礼をします。
  • ⑦次に、両手を胸の高さで合わせ、音を立てずに二回拍手します。拍手で音を立てる行為は喜びを表すため、弔事では慎むべきとされています。
  • ⑧最後に深く一礼し、数歩後退して、神職・遺族に会釈して自身の席に戻ります。 地域や神職によって作法が異なる場合があるため、開始前に確認しておくと安心です。

喪服や数珠は必要?仏式との違い

神式葬儀における服装と持ち物には、仏式との共通点と相違点があります。

服装

神式葬儀でも、仏式と同様に「喪服」を着用するのが一般的です。

男女ともに黒色のフォーマルな服装が基本で、鞄や靴下、靴などの小物も黒で統一します。

派手な装飾品やメイクは避け、清潔感を意識した身だしなみを心がけましょう。

結婚指輪以外のアクセサリーは基本的に外すのがマナーです。殺生を連想させる動物の革製品も避けるべきとされています。

「平服でお越しください」と案内があった場合は、ダークスーツなど落ち着いた色合いの服装を選びます。

数珠

数珠は仏教の念仏を数えるための仏具であり、神道とは関係がないため、神式葬儀では持参する必要はありません。

香典の表書きや封筒の選び方

神式の葬儀では、「香典」という言葉自体を使いません。代わりに「玉串料」という言葉を用います。

表書き

香典袋の上段中央には「御玉串料」「御榊料」「御神前」のいずれかを記載するのが一般的です。

宗派が不明で困った場合は、「御霊前」を使用しても問題ありません。これは宗派を問わずに広く使用できる表書きです。

封筒の選び方

不祝儀袋は、蓮の花が描かれていない無地のものを選びます。蓮の花は仏教を示すデザインだからです。

水引は、黒白または双銀の「結び切り」のものを使用します。

金額に応じて、水引が印刷されたものか、実物の水引が結ばれたものを選び分けましょう。

神式葬儀に関するよくある質問

神式葬儀に関する一般的な疑問にお答えします。

神式でも火葬は行うのか?

はい、神式でも火葬は行われます。

火葬に際しては「火葬祭」という儀式が執り行われ、神職による祭詞奏上や参列者による玉串奉奠が行われます。

火葬後の骨上げ(収骨)の作法は、仏式と特に違いはありません。

香典の表書きは「御霊前」でよいのか?

「御霊前」は、宗教・宗派を問わず広く使用できる表書きであるため、神式葬儀でも使用して問題ありません。

しかし、神式であると明確に分かっている場合は、「御玉串料」「御榊料」「御神前」といった神式特有の表書きを使用する方が、より丁寧で望ましいとされています。

神式葬儀の事前準備で大切なこと

神式葬儀は仏式に比べて執り行われる機会が少ないため、いざという時に慌てないよう、事前の準備が重要になります。

親族との意向確認と生前準備

神式葬儀を検討する場合、最も大切なのは親族間の理解と合意を得ることです。

日本では仏式葬儀が主流であるため、神式での葬儀は親族にとって不慣れな場合があります。

故人の生前の希望や遺言があったとしても、トラブルや混乱を避けるために、必ず事前に親族と話し合い、意向を確認しましょう。

特にお寺との付き合いがある家系の場合、事前の連絡なしに神式葬儀を執り行うと、後々の関係に影響を及ぼす可能性があります。

必要であれば、お寺側ともきちんと話し合いの場を設けることが肝要です。

生前からの準備によって、故人の意向が尊重され、遺族の負担を軽減することができます。

エンディングノートに書くべき神式項目

エンディングノートは、自身の終末期や死後に希望を伝えるための重要なツールです。

神式葬儀を希望する場合、神式葬儀の希望、希望する神職や神社、祭壇や装飾の希望、供物に関する希望、死生観や故人の迎え入れ方、連絡先などの項目を具体的に記載しておくと、遺族がスムーズに準備を進めることができます。

神式葬儀の希望

神道に則った葬儀を希望する旨を明確に記します。

希望する神職・神社

特定の神職や氏神様がいる場合、その連絡先や希望を記載します。

祭壇や装飾の希望

伝統的な白木祭壇か、花祭壇か、また具体的な装飾の好みがあれば記しておきましょう。

供物に関する希望

故人が特に好んでいた飲食物など、神饌物として供えたいものがあればリストアップします。

死生観や故人の迎え入れ方

神道における死生観(故人が家の守り神となることなど)や、故人の魂をどのように祀ってほしいか、具体的な考えを記述することで、遺族が故人の意向に沿った形で葬儀を執り行う助けになります。

連絡先

葬儀社や親族、友人の連絡先をまとめておくと、緊急時に役立ちます。

地域の風習と神社の選び方

神道は日本固有の宗教であり、その儀式は地域や神職によって異なる場合があります。

地域の風習の確認

自身の地域の神式葬儀における慣習や、神社ごとの祭式の違いを事前に調べておくことが重要です。

神社の選び方

神社では一般的に葬儀を行いません。神葬祭は故人の自宅や斎場、セレモニーホールで執り行われることがほとんどです。

葬儀社の選定

神式葬儀に対応している葬儀社を選ぶことが肝心です。

複数の葬儀社を比較し、プラン内容や追加料金の有無などを確認することで、費用面でのトラブルを避けることができます。

専門知識を持つスタッフに相談し、疑問点や不安点を解消することが推奨されます。

記事全体のまとめ

神式葬儀、すなわち神葬祭は、故人を家の守り神として迎え入れ、家族や子孫を見守ってもらうという神道独自の死生観に基づいた厳粛な儀式です。

仏式とは異なる流れやマナーが多く存在するため、参列する際には事前の知識が不可欠ですので、記事内容を把握しておきましょう。

また、「神式の葬儀をしたいけどどこに頼めばいいか分からない」という場合は、ぜひ感謝のお葬式にお任せください。

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